はじめに
Googleスプレッドシートには、ランダムな数値を生成するための便利な関数があります。
それがRAND関数とRANDBETWEEN関数です。
これらの関数を活用すれば、データ分析のサンプル作成やシミュレーション、抽選など
さまざまな用途で効率的に乱数(ランダムな数値)を生成できます。
この記事では、それぞれの関数の特徴や使い方、具体的な活用例についてわかりやすく解説します。
RAND関数とは?
概要
RAND関数は、0以上1未満のランダムな小数値を生成する関数です。乱数の分布は均一(0〜1の間で均等に分布)で、データ分析やシミュレーションに使われます。構文
基本構文
=RAND()
● 引数は必要ありません。
● 計算が再実行されるたびに新しい乱数を生成します(セルの編集やスプレッドシートの更新時)。
RANDBETWEEN関数とは?
概要
RANDBETWEEN関数は、指定した範囲内の整数値をランダムに生成する関数です。たとえば、1から100までの乱数を生成したい場合に便利です。
基本構文
=RANDBETWEEN(最小値, 最大値)
● 引数として最小値と最大値を指定する必要があります。
● RAND関数とは異なり、整数値を生成します。
基本的な使い方
1. RAND関数の例
数式
=RAND()
結果
A列 |
---|
0.341 |
0.876 |
0.059 |
ランダムな小数値が生成されます。
2. RANDBETWEEN関数の例
数式
=RANDBETWEEN(1, 100)
結果
A列 |
---|
45 |
78 |
12 |
1から100の範囲でランダムな整数値が生成されます。
応用例
実例1:サンプルデータの作成
シチュエーション
売上データのサンプルを作成したい場合に、RANDBETWEEN関数を使用してランダムな売上金額を生成します。
データ例
日付 | 売上金額 |
---|---|
2024/01/01 | =RANDBETWEEN(1000, 5000) |
2024/01/02 | =RANDBETWEEN(1000, 5000) |
2024/01/03 | =RANDBETWEEN(1000, 5000) |
結果例:
日付 | 売上金額 |
---|---|
2024/01/01 | 3456 |
2024/01/02 | 2890 |
2024/01/03 | 4123 |
実例2:抽選機能の作成
シチュエーション
キャンペーン応募者リストからランダムに当選者を選びたい場合。
データ例
応募者名 |
---|
田中 |
鈴木 |
山本 |
高橋 |
伊藤 |
1行目から5行目までのランダムな行を選ぶ数式
=INDEX(A1:A5, RANDBETWEEN(1, 5))
結果例:
「鈴木」が選ばれました!
実例3:実験用データの生成
RAND関数で0〜1のランダムなデータを生成し、特定の条件に基づいて値を割り振る例。
数式
=IF(RAND() > 0.5, "グループA", "グループB")
結果
データ |
---|
グループA |
グループB |
グループA |
グループB |
注意点
● 関数の再計算
RAND関数やRANDBETWEEN関数は、シートが編集されるたびに再計算され、新しい値を生成します。結果を固定したい場合は、生成後に値をコピーして「値として貼り付け」を行ってください。
● パフォーマンスの影響
多数のセルで使用すると計算に時間がかかる場合があります。必要に応じて範囲を絞るとよいでしょう。
まとめ
RAND関数とRANDBETWEEN関数は、ランダムなデータを簡単に生成できる便利なツールです。データ分析の準備や抽選、シミュレーションなど、さまざまなシーンで活用できます。
- RAND関数:0〜1の小数値を生成
- RANDBETWEEN関数:指定した範囲の整数値を生成
ぜひ、これらの関数を使いこなして、Googleスプレッドシートでの作業効率をアップさせましょう!
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