SORT関数でデータ管理をスムーズに!Googleスプレッドシートの並べ替えテクニックを徹底解説

はじめに

データの管理や分析を行う際、**並べ替え(ソート)**は非常に重要な作業です。数値が昇順または降順に並んでいれば、データの傾向がすぐに把握でき、効率的に情報を抽出できます。Googleスプレッドシートでこの並べ替えを効率的に行うための強力なツールが、SORT関数です。

SORT関数を使えば、データを特定の条件に基づいて簡単に並べ替えることができます。この記事では、SORT関数の基本的な使い方から、業務で役立つ応用的な使い方、さらには複雑なデータセットでの使用例までを紹介します。SORT関数をマスターすれば、スプレッドシートでのデータ処理が一層効率的になるでしょう。


目次

1. SORT関数とは?

SORT関数は、Googleスプレッドシートでデータを並べ替えるために使用される関数です。指定した列の値に基づいて、データ範囲全体を昇順または降順に並べ替えることができます。

SORT関数は、手動で「データ」タブから並べ替える方法とは異なり、関数として使用できるため、データが更新されても自動的に並べ替えが適用されます。これにより、リアルタイムでのデータ処理が可能となり、データ管理がさらに便利になります。


2. SORT関数の基本的な使い方

2.1 基本構文

まずは、SORT関数の基本構文を理解しましょう。

=SORT(範囲, ソートする列の番号, [昇順または降順])

範囲: 並べ替えたいデータの範囲を指定します。
● ソートする列の番号: 並べ替えの基準となる列の番号を指定します。最初の列は「1」となります。
● 昇順または降順: TRUEを指定すると昇順(小さい順)、FALSEを指定すると降順(大きい順)になります。


2.2 単純なデータセットの並べ替え

以下のようなデータセットがあるとします。

商品名売上
ノートPC100,000
スマホ60,000
タブレット70,000

このデータを売上順に昇順で並べ替えたい場合、次のようにSORT関数を使用します。

=SORT(A2:B4, 2, TRUE)

結果

商品名売上
スマホ60,000
タブレット70,000
ノートPC100,000

この例では、B列(売上)を基準に昇順で並べ替えています。


3. SORT関数の実例

次に、実際にSORT関数を使った具体的な例をいくつか紹介します。これらの例を通じて、様々なシチュエーションでSORT関数がどのように役立つか理解できるでしょう。


実例1:売上データを昇順で並べ替える

企業が商品ごとの売上を分析する際、売上が低い商品から順番に表示させたいことがあります。以下のデータを昇順で並べ替えます。

商品名売上
ノートPC120,000
スマホ85,000
タブレット90,000
モニター75,000
=SORT(A2:B5, 2, TRUE)

結果

商品名売上
モニター75,000
スマホ85,000
タブレット90,000
ノートPC120,000

このように、売上を小さい順に並べることで、低売上の商品にすぐに気付くことができます。


実例2:複数の列で並べ替える

次に、複数の基準でデータを並べ替える例を見てみましょう。例えば、以下のような販売データがあるとします。

商品名カテゴリ売上
ノートPC電子機器100,000
スマホ電子機器60,000
イス家具20,000
家具30,000

このデータを、まずカテゴリ(A-Z順)で並べ替え、その次に売上(昇順)で並べ替えたい場合、次のように書きます。

=SORT(A2:C5, 2, TRUE, 3, TRUE)

結果

商品名カテゴリ売上
家具30,000
イス家具20,000
スマホ電子機器60,000
ノートPC電子機器100,000

このように、複数の列を基準にしてデータを並べ替えることが可能です。ここでは、まずカテゴリ列をA-Z順に並べ、同じカテゴリ内で売上を昇順で並べています。


実例3:テキストデータをアルファベット順に並べ替える

SORT関数は、数値データだけでなく、文字列データも並べ替えることができます。以下の顧客名データをアルファベット順に並べ替えます。

顧客名購入額
山田50,000
田中30,000
佐藤20,000
=SORT(A2:B4, 1, TRUE)

結果

顧客名購入額
佐藤20,000
田中30,000
山田50,000

この例では、顧客名(A列)を基準にアルファベット順に並べ替えています。


4. SORT関数の応用

SORT関数は、単純な並べ替え以外にも、複雑なデータセットの整理や条件付きでの並べ替えにも対応できます。ここでは、応用的な使い方をいくつか紹介します。


4.1 複数条件での並べ替え

先ほど紹介した複数の列での並べ替えをさらに発展させ、複数の条件を組み合わせて、より複雑なデータセットを整理することも可能です。

例えば、社員データを「部署」と「成績」の2つの基準で並べ替える場合、次のように書けます。

=SORT(A2:C10, 2, TRUE, 3, FALSE)

この式では、まず「部署」を昇順(A-Z)で並べ、その次に「成績」を降順で並べ替えることができます。


4.2 関数のネストで動的なデータ処理

SORT関数を他の関数と組み合わせると、動的にデータを並べ替えることができます。例えば、FILTER関数やQUERY関数を組み合わせることで、条件に合致するデータだけを並べ替えたり、動的にフィルタリングされた結果を基に並べ替えを行うことが可能です。


5. SORT関数のメリットとデメリット

メリット

自動化された並べ替え: データが更新されるたびに手動で並べ替える必要がなく、関数で自動的に並べ替えが適用されるため効率的。

複数条件のサポート: 複数の列を基準に並べ替えができ、柔軟なデータ管理が可能。

テキストや数値に対応: SORT関数は、文字列や数値データのどちらにも対応しており、広範囲なデータセットに使える。

デメリット

データサイズが大きいと動作が遅くなることがある: 大量のデータを扱う場合、SORT関数がリアルタイムで処理を行うため、動作が遅くなることがあります。

複雑な条件の設定が難しい: 基本的な並べ替えは簡単に行えますが、非常に複雑な条件を設定すると、関数がやや複雑になり管理が難しくなることがあります。


6. 他の関数との組み合わせ

SORT関数は、他のGoogleスプレッドシートの関数と組み合わせて使うことで、さらにその力を発揮します。ここでは、FILTER関数とQUERY関数との組み合わせを紹介します。


6.1 FILTER関数とSORT関数の組み合わせ

FILTER関数を使うことで、特定の条件を満たすデータを抽出し、そのデータをSORT関数で並べ替えることができます。

売上が50,000円以上の商品をフィルタリングし、その結果を売上昇順に並べ替えます。

=SORT(FILTER(A2:B10, B2:B10 >= 50000), 2, TRUE)

6.2 QUERY関数との併用

QUERY関数とSORT関数を組み合わせることで、SQLライクな文法を使ってより複雑なデータ処理を行いながら、並べ替えを行うことができます。


7. まとめ:SORT関数を使ってデータ整理を効率化しよう

SORT関数は、Googleスプレッドシートでのデータ管理において非常に便利なツールです。手動での並べ替え作業を自動化することで、効率的にデータを整理できます。また、他の関数と組み合わせることで、複雑なデータ処理にも対応でき、データ管理や分析作業をさらに強力なものにします。

日常業務でのデータ管理や、特定条件に基づいた分析が必要な際には、ぜひSORT関数を活用してみてください。

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この記事を書いた人

ドローン撮影、動画編集、サイト運営、パソコンスキルを説明紹介

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